社会・地歴公民

【中3公民#1】対立を解決し合意を目指すときに必要なもの ~効率と公正~

休校が長引き、新学年の内容を自力で勉強しなければならない方も多いと思います。

そこで、法律や簿記・経済系の資格を持つ私が一念発起し、

中3公民の内容をわかりやすく解説するシリーズを連載することにしました。

私の住む市では東京書籍の教科書が採択されているので、

ページ数やタイトルなどは東京書籍版に準じますが、

どの教科書にも書かれている内容はだいたい同じです。

(でないと入試ができません)

栄えある初回は、教科書p24~35くらいまでの、「現代社会の見方や考え方」を扱います。

この内容は、これから法律とか人権とかを本格的に学んでいく上で、

極めて大切となるところなので、しっかり身につけてください。

 

☆Twitterでのできごと

コペルくんがTwitterである投稿をしたところ、次のようなリプがきました。

「自民党は選挙に勝った、つまり多数決で選ばれたんだから、自民党の決定にはみんな従うべき。文句を言うべきではない。」

…さて、このリプで言っていることは本当なのでしょうか。

☆社会集団の中で生きる私たち

人間は、家族や地域社会、学校や部活動、そして会社など、何らかの社会集団の一員として協力して生きていく社会的存在であるとされます。

人間は、一人一人かけがえのない存在であり、自由で平等な存在として尊重されることが求められます。

しかし、皆さんもご経験があるとおり、一人一人、考え方や好きなものは当然違うので、集団内、あるいは集団間で、時として対立が生じます。

そこで、対立の解決を目指して、互いの意見を尊重しながら話し合うことが必要になります。つまり、合意を目指すことになります。

☆効率と公正

対立を解決し合意を得るにはどのような方法があるのでしょうか。

ここで大切になるのが、「効率」「公正」という2つの基準です。

・効率とは?

一般的には、少ない時間で多くの物事を処理することを「効率が良い」と言いますが、

ここでは、「できるだけ無駄を省く」くらいのニュアンスで使います。

お金、物、労力や時間などを無駄なく使うということです。

つまり、個人の満足を損なうことなく、できるだけお金や労力をかけないようにしながら全体の満足を増やしていく態度を「効率的である」と考えるわけです。

・公正とは?

さて、効率だけを追い求めると、ヒットラーのような独裁者が何でも物事を決めればよい、

という結論になってしまいます。

それではたまったものではありませんよね。

そこで、効率だけでなく別の観点を考える必要があります。

それが「公正」です。

公正とは、特定の人が不当に不利な扱いを受けないようにすることです。

公正を考える場合、更に2つのことを考える必要があります。それは、

手続きの公正さ」と「機会や結果の公正さ」です。

手続きの公正さとは、みんなが参加して決定できるということです。

機会や結果の公正さとは、機会を不当に制限されたり、結果が不当なものになったりすることがないように配慮しましょうということです。

☆確認テスト

では、ここまでの内容が理解できたか、テストしてみましょう。

<問題>

次の事例1~3は、いずれもアヤさんが所属している競技かるた部でのできごとです。

各事例で問題となり得る項目を、「効率」「手続きの公正」「機会や結果の公正」からそれぞれ選びなさい。

事例1:1・2年生の意見がまったく考慮されず、何でもかんでも3年生が勝手に物事を決めている。

事例2:事例1の問題を解消するため、物事を全員の話し合いで決定することにしたが、なかなか決められなくて苦労している。

事例3:協議かるた部に外国籍の生徒がいるにもかかわらず話し合いが日本語でしか行われず、通訳もついていない。

<解答・解説>

事例1は、「みんなが参加して決定できる」仕組みになっていません。

したがって、「手続きの公正」が問題点です。

事例2は、今度は時間がかかってなかなか物事が決まらなくなってしまいました。

これは、「効率」に問題があります。

事例3は、日本語が得意でないために、言いたい意見が言えなかったりしているかもしれませんね。これは「機会や結果の公正」に問題がある可能性があります。

☆まとめ

いかがでしたか?

公民って、おもしろいでしょう?

受験や試験に出るから仕方なく勉強する、というのでは消極的過ぎます。

皆さんが生きていく上で大切なことばかり扱いますから、主体的に勉強してくれたら嬉しいです。

次回は、今日やったことを踏まえて、いよいよ多数決のメリットやデメリットを考察していきます!Twitterのリプにも反論できるようになりますよ。お楽しみに!

結論

社会的存在である人間は、社会集団の中で効率や公正に配慮しながら対立を解決し合意を目指す必要がある

 

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