Twitterの世界で、フォロワーが1万人以上いる状態を俗に「万垢」と言います。
ある種の憧れというか最初の目標で、インフルエンサーと呼んでもいいと思います。
…がしかし。
最近、万垢さんのツイートを見ていると、正直首をかしげたくなるものも散見されます。
リプでその旨指摘しても、無視されるのはまだマシなほうで、
逆切れされてクソリプつけられた挙句ブロックされる、
ということも珍しくありません。
ムカつくので、私が独自にファクトチェックしていきます。
皆さん、騙されてはいけません。
☆人は見た目が9割ってホント? 「メラビアンの法則」の誤解
今日取り上げるのは、こんなツイート(私のほうで要約しています)
情報の種類 | 概要 | 影響度 |
---|---|---|
視覚情報 | 見た目、しぐさ、表情、視線 | 55% |
聴覚情報 | 声の質や大きさ、話す速さ、口調 | 38% |
言語情報 | 言葉そのものの意味、会話の内容 | 7% |
これは、ある有名な実験結果。
話の中身より、見た目が重要!見た目にこだわれ!
…こんな感じのツイートでした。
こんなのに超大量にいいねがついています。
頭がクラクラしてきました。
☆「メラビアンの法則」の正しい理解とは
まず、ツイート内容自体は、「メラビアンの法則」と呼ばれるかなりメジャーなものです。
アルバート・メラビアンはアメリカの心理学者です。
メラビアンは、1971年の著書において、確かに上記のような結論を出しています。
ただし、メラビアンが実施した実験は、「好意・反感などの態度や感情のコミュニケーション」において「メッセージの送り手がどちらとも取れるメッセージを送った、または矛盾した情報発信がされた場合、聞き手はどの情報を優先させるのか」
という内容です。この場合において、「メッセージの受け手が声の調子や身体言語といったものを重視する」という結論を導いたに過ぎないのです。
例えば、不機嫌そうな声や表情で「ありがとう」と言った場合、受け手は「ありがとう」という感謝の内容よりも、不機嫌そうな声や表情を重視して、本当は感謝されていないんじゃないか、と思いがちだということです。
おわかりでしょうか。
メラビアンの結論は、かなり限定された状況でのみ適用できるのです。
単に事実のみを伝えたり要望をしたりするコミュニケーションの場合にはまったく言及していないのです。
これをあたかも、コミュニケーションやビジネス全般において、中身はどうでもいいから見た目にこだわれ、とアドバイスするのはどう考えても不適切なのです。
☆結論
間違ったことを言ったりやったりしてしまうことは誰にでもあります。私にもあります。
私が問題にしているのは、誤りを指摘された後の態度です。
1万人以上のフォロワーを抱えているなら少なくとも1万人以上、それぞれがさらに拡散していたとしたらかなり多くの人がそのツイートを見るわけです。
ある種の社会的責任というか、そういうものを感じてインフルエンサー為るにふさわしいふるまいをしてほしいと切に願い、このシリーズを立ち上げました。
万垢さんのすべてが嘘つきだといいたいわけではないことはご理解ください。
ただ、フォロワーさんが多いからといってツイート内容が正しいとは限らない、
ということは肝に銘じておいたほうがよろしいかと存じます。
第2弾もお楽しみに!
「人は見た目が9割」とは限らない