社会・地歴公民

【中3公民#3-2】人権思想の歴史 その2

前回の続きです。前回の記事はこちらからどうぞ。

☆人権思想はいつ頃生まれたの?

近代的な人権保障の歴史は1215年のイギリスのマグナ・カルタ(大憲章)にまで遡ると言われています。

しかし、人権思想が本格的に展開されるようになるのは、17世紀以降のヨーロッパです。国王の支配を打ち破る理論的な根拠とされました。

例えば、1689権利章典(イギリス)、1776年のアメリカ独立宣言、1789年のフランス人権宣言、1919年のワイマール憲法(ドイツ)などには、人権規定が置かれています。

試験対策としては、上記の4つ(権利章典、アメリカ独立宣言、フランス人権宣言、ワイマール憲法)を時代順に覚えてしまってください。重要なので年代まで覚えることが望ましいです。

さらに、具体的な条文を示して、上記4つのうちどれでしょう、という出題もされるので、主な条文を見ておきましょう。

☆権利章典(1689年、イギリス)

第1条…議会の同意なしに、国王の権限によって法律とその効力を停止することは違法である。

第5条…国王に請願することは臣民の権利であり、この請願を理由に監禁したり裁判にかけたりすることは違法である。

現代から見たら、まったくもって当たり前のことしか書かれていませんが、これらが定められるだけでも画期的なできごとだったのです。

☆アメリカ独立宣言(1776年)

「我々は以下のことを自明の真理であると信じる。人間はみな平等に創られ、譲り渡すことのできない権利を神によって与えられていること。その中には、生命、自由、幸福の追求が含まれていること、である。」

権利章典から約100年。国王から自由、としか言っていなかった内容に比べると、かなり進んでいることがおわかりでしょう。

☆フランス人権宣言(1789年)

第1条…人は生まれながらに、自由で平等な権利を持つ。社会的な区別は、ただ公共の利益に関係のある場合にしか設けられてはならない。

第2条…政治的結合(国家)のすべての目的は、自然で侵すことのできない権利を守ることにある。この権利というのは、自由、財産、安全、及び圧政への抵抗である。

もちろん、第2条の「自然で侵すことのできない権利」とは、(基本的)人権のことです。国家の目的は基本的人権を守ることだ、と231年も前に宣言されているのです。

どっかの政治家に聴かせてやりたい話ですね。

☆ワイマール憲法(1919年、ドイツ)

第151条…経済生活の秩序は、すべての人に人間に値する生存を保障することを目指す、正義の諸原則に適うものでなければならない。

ここでのキーワードは、「すべての人に人間に値する生存を保障する」という部分です。

ワイマール憲法は、世界で初めて社会権を保障したことで知られています。

実は、これまでに紹介した4つのうち、ワイマール憲法だけに「社会権」が登場しています。あとの3つは「自由権」だったんですね。

人権の歴史を理解するうえで、自由権と社会権の違いがわかっていることはめっちゃ重要なのですが…長くなってしまうので、それはまた記事を改めて説明しますね。

(続きます…)

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