主義・主張

ドイツの優生政策

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☆ドイツの優生政策

ナチスの権力掌握後、「民族の血を純粋に保つ」というナチズム思想に基づいて、遺伝病や精神病者などの「民族の血を劣化させる」「劣等分子」を排除するべきであるというプロパガンダが開始されます。遺伝病患者などにかかる国庫・地方自治体の負担が強調され、これを通じてナチス政権は「断種」や「安楽死」の正当性を強調していったのです。

そしてついに1933年には、遺伝的かつ矯正不能のアルコール依存症患者、性犯罪者、精神障害者、そして子孫に遺伝する治療不能の疾病に苦しむ患者に対する強制断種を可能とする「遺伝病根絶法」が制定されるに至ります。

☆T4作戦

T4作戦(テーフィアさくせん)、をご存じでしょうか。

ナチス・ドイツで優生学思想に基づいて行われた安楽死政策です。

上記のように、断種については一応、法律に基づいて執行されたわけですが、このT4作戦と呼ばれる安楽死政策は、何の法的根拠もないまま、ヒットラーの命令により行われました。

各地の精神医療施設等から提供されたリストに基づいて、精神病者や遺伝病者のほか、労働能力の欠如、夜尿症、脱走や反抗、不潔、同性愛者などが「処分されるべき対象(処分者)」とされ、灰色に塗装されたバスに乗せられ、「処分場」と呼ばれる施設に運搬されたのです。

また、「処分者」は大人だけではありませんでした。障害のある子どもたちは、普通の病院と違う特別な病院に入れられ、安楽死の対象となったのです。子どもを対象とする安楽死は1943年4月頃から本格化し、やがては青少年をも対象としていきました。

犠牲になった方の数は正確なところはよくわかりませんが、判明しているだけでも10万人は下らないようです。

ナチスといえばユダヤ人を大量虐殺した「ホロコースト」が有名ですが、殺されたのはユダヤ人だけではなかったのです。

なお、2010年にドイツの精神医学会は、障害者の殺害に加担した事実を正式に認め、謝罪しています。

☆レーベンスボルン(生命の泉)

以上は、いわゆる消極的優生政策といえますが、他にもドイツでは、ドイツ民族の人口増加と「純血性」の確保を目的として、ドイツ人ナチ党員男性とノルウェー女性との性交渉を積極奨励するなどの積極的優生施策も行っていたようです。レーベンスボルン(生命の泉)と呼ばれる女性福祉施設などが有名ですが、あまり長くなってもアレなのでこの話は詳細は割愛します。

ただ、RADWINPS野田がツイートしていたようなことをナチスドイツは既に現実に実行していた、ということは記憶に留めておいてください。そして、今日の国際常識においてはそれは否定されているという事実も。

(つづく…)

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