理科

宇宙の錬金術師 後篇

☆太陽は実は燃えてはいない

実は太陽などの恒星が出している莫大なエネルギーというのは、この核融合によるエネルギーです。

太陽は誕生から今まで約46億年もの間、水素からヘリウムを合成し続けています。

よく、太陽が燃えているという言い方をしますが厳密には誤りです。酸素のない宇宙空間では「燃焼」は起きませんからね。

☆私たちはみんな「星の王子さま」?

というわけで、宇宙のスケールで考えれば、ある原子から別の原子を作り出すことは可能なのです。むしろそうやって作り出された結果、今存在しているような原子があるのです。

酸素だって炭素だって、金や銀のような重金属だって、すべてもともとは水素から作られた元素なのです。

鉄(原子番号26、Fe)よりも原子番号の大きい元素は、太陽の8倍以上の質量を持った恒星が死を迎えるときに起こす大爆発(これを「超新星爆発」と言います)のエネルギーがないと作り出せないことがわかっています。

(超新星爆発の様子)

私たちの身体には、微量ですが重金属元素も含まれています。つまり、一度は宇宙空間で生成された元素が身体に含まれているというわけです。

私たちは誰もみな、「星の王子さま」であり、「星の王女さま」なのです。

☆錬金術、復活?

79個の陽子を融合させれば、原子番号79の「金(Au)」を作ることはできます。

この意味において、錬金術は決してウソではなかったのです。

ただし、現在、地球上で人間がコントロールできている核反応は、核兵器を除けば原子力発電のみです。(本当にコントロールできている、アンダーコントロールなのか、という議論もありますがこの記事では深入りしません。)

残念ながら今のところは、人間の手で金を作るところまでは至っていません。

人間の科学力では、そんな莫大なエネルギーを作り出すことはまだまだ当分の間は不可能でしょう。超新星爆発と同じかそれ以上のエネルギーが必要ですからね。

☆まとめ 伝記で科学史を学ぼう!

今の常識で考えれば、錬金術は科学以前の怪しげな術に過ぎない、ということになっています。

しかし、その錬金術があったからこそ、今日の科学があるということはできます。

それだけではなく、さらに科学が進んでみると、今度は再び原理的には金を作ることも可能ということになってきました。

このあたりに何ともいえない歴史の不思議を感じるのは、私だけではないと思います。

教科書にはさも昔から常識だったかのように書いてある事柄も、実は最近判明したばかりだったりします。ぜひ、科学史にも興味を持って伝記など読んでみてください。学問としてもとてもおもしろいですし、偉人の生き様に触れることはとても良い刺激になりますよ。

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