続きです。その1はこちら。
☆なぜ最初の生物は水中でないと生きられないのか(高校レベル)
この部分は高校入試の範囲を超えますので、まあ軽い読み物程度でよいです。
地球は46億年前くらいにできたとされています。その46億年の歴史で、特に重要なできごとを起きた順に書いてみます。
1 海ができる
2 最初の生物が海中に誕生
3 地球の大気に酸素が増加(それまでの主成分は二酸化炭素でした)
4 オゾン層ができる
5 生物が進化して海中から陸地に進出
以上は、この順序でないと起こり得ないのです。今からそのことを説明します。
まずオゾン層というのは、太陽からの紫外線を防いでくれています。
紫外線は日焼けの原因(紫外線は英語でultraviolet rays、略してUV raysと言います。UVカットの化粧品は紫外線を防いでくれるというわけです)ですが、日焼け程度で済んでいるのはオゾン層があるおかげなのです。紫外線は生物にとって非常に有害です。
オゾン層がなければ、地球上の生物は紫外線をもろに浴びて死んでしまいます。
紫外線が届かないところは、地球上では深海だけです。
ですから、最初の生物の誕生には、その前に海が必須です。
そして、酸素は生物の光合成によって生産されます。
オゾンの化学式はO3です。(数字は右下に小さく。以下同じ)
酸素O2に紫外線が当たってできます。つまりオゾン層は酸素がないとできません。
そして、オゾン層ができて、地表に届く紫外線量が大幅に減少したことで、生物は初めて海中から陸地に進出できるようになったのです。
よって、以上の順番しか起こり得ないということになります。
…高校レベルですから、少々難しかったでしょうか。
とにかく、オゾン層は何十億年もかけて作られてきたわけです。
そんなオゾン層を私たち人類は、フロンガスによって数十年くらいの短期間で大いに減少させてしまいました。オゾンホールと呼ばれます。
悠久の時間をかけて作られたものを、ごく短い期間で破壊してしまう。
これが環境問題の本質です。オゾン層破壊以外にも当てはまります。環境問題は、あらゆる教科で出題可能性がある最重要テーマですから、早めにしっかり学習して知識を整理するとともに、自分なりの考えや対策も言えるくらいに準備しておいてください。日本語と英語、両方準備しておくと安心です。最近では、SDGsに関連づけての出題が増えています。
…少々話が膨らみ過ぎてしまったので、動物の話に戻りましょう。
(続きます…)
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